コラム

書籍出版


2025年06月27日

今回は、共著ですが、書籍が出版されましたので、ご案内です。
新日本法規から、「相続財産の管理と処分―所有者不明不動産、管理不全等不動産、不在者、相続人の不存在―」というタイトル。
https://www.sn-hoki.co.jp/shop/item/5100363
私の担当はQ22「一部の共同相続人による無断占有」、Q23「不法占有者による不動産の占有」、Q37「不在者財産管理人の選任」です。

地味な分野・・・ですが、お暇がありましたら、ご一読ください。

さて、この本の主題とはちょっと違うのですが、不動産の所有者が見つからなくて困ることはままあります。例えば、土地を貸して、借主が土地上に建物を建てて住んでいた。しばらくは普通に地代を支払われていたのですが、気づいたら何ヶ月か地代が振り込まれていない。おかしいなと思って現地に行くと、庭の草木はボウボウ、誰かが住んでいる形跡はない。不動産の登記を取ってみると、借主の名義のまま。

さてどうする、という話になりますが、まずは、借主の連絡先を探すことになります。この時点で弁護士に依頼があれば、職権で借主の住民票上の住所を調査し、、、など、地道な作業が始まります。
借主がとんでもないところに引っ越していたり、知らぬ間に亡くなっていたり、色々なケースがあります。
色々なバリエーションがあるのですが、そうなってしまうと交渉も難しく、結局、建物を収去してもらうよう訴訟を提起する、ということになることが多いです。

かように、面倒に巻き込まれてしまうので、地主(権利者)の防御策としては、とにかく借主とコミュニケーションを密に取ること、それが面倒なら、管理会社さんにお願いすること、になるでしょう。

訴訟になった場合については、また大変だったりするのですが、別の機会に書きたいと思います。


カテゴリー: 不動産